会社の上司からのパワハラに悩む人は多いでしょう。
しかしパワハラ被害は職場以外でも生じるものです。
例えば営業など、取引先と接する機会がある仕事だと、その取引先からパワハラを受けることもあります。
パワハラを受けながら交渉するだなんて、考えるだけで憂鬱になりますよね。
「取引先のパワハラにはどう対処すべき?」
「このやり場のない怒り・ストレスをどのように処理すればいいのか?」
「そもそも取引先のパワハラを訴えることは出来るの?」
今回は、そんな取引先のパワハラにまつわる疑問・お悩みについてまとめていきます。
取引先からのパワハラを嘆く声は多い
取引先からのパワハラは、同じ会社内でのパワハラと違い表面化しにくいと言えます。
いわゆる「泣き寝入り」となるパターンが多いわけですね。
ツイッターなどのSNSをチェックしてみても、取引先からのパワハラを嘆く声が多く寄せられています。
今日は取引先でパワハラを受けた…。
— ともまさパパ (@tomomasapapa) June 14, 2011
取引先のパワハラ営業があまりに嫌すぎてリアルに吐きそう
— かもゆうこ (@yu_imu) May 23, 2011
取引先のパワハラ発言。いい加減にして(-。-;
マジでめげそうだ。。。
— 松藤あつこ (@atsukomatsufuji) May 18, 2010
取引先からパワハラとかあったのに
上長は謝って従うばかり。
取引先対応の仕事が増えるばかりで本当に嫌だった。
取引先にもちゃんとダメなものはダメと言える人が上長がよい。#ノンストップ— みーちゃん@オープン用 (@UACa8ihqM1BmUh2) July 26, 2019
自分も取引先の担当者からのパワハラが酷かった時があった。
思い通りに事が進まないと外線で怒鳴り散らし、挙句呼びつけて謝罪させ…パートナーさんも一緒に大変な時を過ごした。
一年後、その取引先がパワハラで報道され、犯人がその担当者だった時はゾッとした…しかも超大手企業。怖いなぁ…
— K (@hello_keiichi) October 24, 2019
くそ政治家共のせいで企業して1年で一社挟む事になってめんどくせ・・・・
さらに取引先の取引先からのパワハラでイライラが・・・
もう今週は3連休しよ— せり@🇬🇧❌🇬🇧ストリートトリプルRS (2019)デイトナ765 (@jwaaa03000) September 20, 2018
明るみになりにくいだけで、実際は日本全国多くの人が取引先からのパワハラ被害に遭っているのです。
取引先からのパワハラ対処法3選
取引先による理不尽なパワハラ、困りますよね。
上司からのパワハラも厄介ですが、取引先からのパワハラもなかなか対処しにくいものではないでしょうか?
そこでここでは、取引先からのパワハラ対処法についてご紹介します。
証拠を集めて上司に相談
最初にオススメする対処法は、上司への相談です。
とはいえ証拠がないと説得力に欠けるので、相談する際は事前にある程度パワハラ被害の証拠を集めておきましょう。
録音データやメールなど、取引先のパワハラ行為がわかるものであれば何でもOKです。
上司が取り次いでくれれば、場合によっては担当変えどころか取引先変更という展開もあるかもしれません。
そのため話のわかる上司がいる場合、これが一番無難かつ効果的な対処法でしょう。
しかし「取引先はおろか職場の上司もパワハラ人間」という場合は難しいですね。
また「聞く耳をもたない」「頼りがいがない」「事なかれ主義」といったタイプの上司も、相談するだけ無駄になる可能性が高いです。
職場にいる上司が全員非協力的なタイプだと厳しいですが、一人でも良心的な上司がいる場合はぜひ相談してみましょう。
準備を整え「サンドバッグ」に
取引先のパワハラについて相談できる上司がいない場合は、いっそ自分で戦ってみることもひとつです。
取引先から理不尽な対応や暴言を受けたら、まずは全て受け止めてひたすら謝罪し、耐えましょう。
いわゆる「サンドバッグ理論」ですね。
ボクシングなどで使われるサンドバッグのごとく、相手からの攻撃を受け続けるのです。
どんなに殴られたり蹴られたりしても、サンドバッグは決して壊れませんし、何度でも元の状態に戻ります。
むしろ殴ったり蹴ったりしている側がどんどん疲れていきますよね…。(笑)
サンドバッグのように耐え忍ぶことで、逆に相手をどんどん疲労させるのです。
「じゃあただ耐えるだけということ?」
「それでは今までと変わらない気がする…」
そう思う人もいるかもしれませんが、もちろんただ攻撃を受けて終わりではありません。
相手が調子にのってパワハラ攻撃を続けてきたら、すかさず「録音」です。
ボイスレコーダーなどを用意して、相手の暴言・理不尽な言動を録音し、確かな証拠を残してください。
「ああ…録音されていることも知らないで…」と心の中でほくそ笑み、いつものようにサンドバッグになりきりながら最後まで低姿勢で対応しましょう。
そして録音データという動かぬ証拠を確保したら、後日改めて取引先の部長などに相談です。
明白な証拠が揃っていれば、相手も何かしらの対応を取らざるを得ません。
担当者を変えてくれたり、優位な契約条件を提示してきたり、何らかの成果が得られることでしょう。
証拠を残すための準備をしっかり整えつつ、サンドバッグになりきり、最後に大きな一撃をくらわす…というわけですね
ややハードではありますし、上司などの力を借りず自分ひとりで仕掛けることになりますが、効果は抜群でしょう。
思い切って取引中止
これも若干ハードな方法かもしれませんが、思い切って取引先をバッサリ切り捨てることも有効です。
営業だと、自分の裁量でなんとかなることも多々ありますからね。
「やれることはやったけど効果がない」
「正直、精神的な余裕がほとんどない」
そんな状態であれば、自身の判断で取引先を手放すこともひとつです。
そしてパワハラとは無縁な、質の良い取引先を探した方が賢明かもしれません。
いくら自分の裁量で…とはいえ、場合によっては上司に怒られることもあるでしょう。
しかしそれこそ、新たな質の良い取引先を相手にまた頑張ればOKです。
最終的に仕事で成果を出せれば、上司も怒るどころか高く評価してくれるでしょう。
もちろん社会に出れば、耐え忍ぶべき場面は多々あります。
しかし度が過ぎると、鬱など心の病に陥ってしまう可能性大です。
他に打つ手がなく、もはや限界だと感じたら、思い切って「取引中止」を選択することも必要でしょう。
逆転の発想でパワハラをやり過ごすことも出来る
取引先からのパワハラはとても辛いですよね。
しかし「辛い辛い」と思うと、ますます辛く憂鬱になってくることも事実。
そこでおすすめなのが、逆転の発想です。
パワハラを辛いものではなく、むしろ自分にとって有益なものとして楽しんでしまいましょう。
「これは自分に課せられた修行だ」と考え、辛さとは裏腹な笑顔でへこたれることなく対応するのです。
そして「愚かな人だな…」「みじめで心の貧しい人なんだな…」と、相手を観察するぐらいの余裕を持ってしまいましょう。
むしろ嬉しい事柄や楽しい事柄では、人間の裏側・暗部を観察することなどできませんからね。
「人間を学べる良い機会」と考えれば、パワハラ攻撃も比較的楽にやり過ごせるかもしれません。
同じ物事でも、自分の見方や意識が変わると違った物に感じられます。
またダメージを受けている様子を見せなければ、かえって相手が「あれ?全然へこたれてないな…?」とペースを崩すかもしれません。
その結果、パワハラが止むこともあり得ます。
ちょっと斬新な発想かもしれませんが、試してみる価値はあるでしょう。
取引先のパワハラを訴えることは出来る?
「いつまでもやられっぱなしだなんて我慢ならない!」
「パワハラまみれの取引先をギャフンといわせたい!」
そこで気になるのが、取引先のパワハラを訴えることは出来るのか?という点ですね。
結論から言うと、取引先のパワハラを訴えることは可能です。
まずパワハラというと、「職場の先輩や上司からの精神的・肉体的苦痛を受けること」が一般的でしょう。
しかし実際は、同じ職場内の上司・先輩だけではなく、顧客や取引先もパワハラの対象となります。
以下は厚生労働省による職場のパワハラ定義です。
【職場のパワーハラスメントの概念】
1.優越的な関係に基づいて(優位性を背景に)行われること
2.業務の適正な範囲を超えて行われること
3.身体的若しくは精神的な苦痛を与えること、又は就業環境を害すること
【職場のパワーハラスメントに当たりうる6類型】
1.身体的な攻撃
○上司が部下に対して、殴打、足蹴りをする
2.精神的な攻撃
○上司が部下に対して、人格を否定するような発言をする
3.人間関係からの切り離し
○自身の意に沿わない社員に対して、仕事を外し、長期間にわたり、別室に隔離したり、自宅研修させたりする
4.過大な要求
○上司が部下に対して、長期間にわたる、肉体的苦痛を 伴う過酷な環境下での勤務に直接関係のない作業を命ずる
5.過小な要求
○上司が管理職である部下を退職させるため、誰でも遂 行可能な受付業務を行わせる
6.個の侵害思想
○信条を理由とし、集団で同僚1人に対して、職場 内外で継続的に監視したり、他の従業員に接触しないよ う働きかけたり、私物の写真撮影をしたりする
こうした嫌がらせは、同じ会社の者であろうとなかろうと許されないと言えますね。
しかし取引先を訴える際は、パワハラの証拠が必須です。
録音・メモ・第三者による目撃証言など、パワハラが行われた事実をしっかり形として提示しなければなりません。
また証拠があっても、その証拠が不十分で「パワハラ行為との因果関係が認められない」と判断されたら、勝訴は難しくなります。
「パワハラによって確実に大きな被害・損害が生じた」と立証できるかどうかがカギとなるわけですね。
そのため入念な証拠集めをして挑めば、取引先のパワハラを訴えて勝訴することは十分可能です。
理不尽なパワハラでイライラした時のストレス発散法
パワハラでイライラ・ムカムカしたら、上手にストレス解消をして気持ちを切り替えていきましょう。
そこでここでは、効果的なストレス発散法についてご紹介します。
軽い運動をする
健康的にストレス発散したいなら、やはりウォーキングやジョギングといった軽い運動がオススメです。
青空の下、爽やかな風を感じつつ身体を動かせば、気分がよくなりイラ立ちも自然と治まります。
あまり激しい運動だと疲れが溜まってしまうので、あくまで「軽く」です!
また外で行うのが難しい場合は、家の中で簡単なストレッチをしてみるのもいいでしょう。
お酒を飲む
お酒が好きな人は、アルコールでストレス解消するのもひとつです。
もちろん飲み過ぎはいけませんよ。
悪酔いしないよう、ほどほどの量で楽しむことが鉄則です。
お酒は適量であれば、リラックスやストレス解消にうってつけですからね。
「音楽を聴きながら」「映画を観ながら」など、自分が落ち着ける環境でゆっくり美味しく味わいましょう。
マッサージをしてもらう
ストレスがたまった時は、マッサージをしてもらうのもオススメです。
マッサージといえば、身体の疲れを癒やすイメージでしょう。
しかしマッサージをすることで、ストレスによって増殖する「コルチゾール」というホルモンが減るとされています。
すなわちマッサージには、身体だけではなく心の疲れを緩和する作用もあるのです!
ぜひマッサージの心地良さで、ストレスを和らげてくださいね。
まとめ
取引先からパワハラを受けたら、泣き寝入りせず出来る限り立ち向かってみましょう。
確かな証拠を揃えれば訴えることも可能なので、本気で頭にきている人は戦ってみることもひとつです。
ただ話の分かる上司がいる場合は、相談してうまく処理してもらうのが一番ではあります。
自分の気持ち・環境・状況などを踏まえながら、何が一番ベストな方法なのかをじっくり考えてみましょう。
そしてパワハラによりストレスが溜まったら、そのストレスをきちんと発散することもお忘れなく!