「仕事を辞めたい」「やる気が起きない」
こうした感情を一度も抱いたことがない、という人は珍しいでしょう。
大抵の人は一度や二度、あるいは日常的に「仕事を辞められたらな」と考えるものです。
そして「仕事を辞めたいという考えは甘えなのか?」という疑問にも苛まれるでしょう。
確かに原因によっては「甘えだ」と言わざるを得ないものもあります。
しかし、甘えの一言で片づけられない場合も当然あるわけです。
果たして仕事を辞めたいという気持ちは本当に甘えなのでしょうか?
甘えなのか、甘えではないのか、自分は一体どちらなのかをここでじっくり考えてみましょう。
仕事を辞めることを甘えだと考えるのは責任感がある真面目な人
仕事を辞めることが甘え・逃げだと考える人は、得てして真面目で責任感があります。
逆に不真面目で責任感のカケラもなければ、ここまで自分を責めることも悩むこともないのでしょうけど…。
真面目だからこそ「自分の考えは甘えなんだ、これではいけないんだ」と思い込んでしまうのです。
また責任感が強いと「辞めたら他の社員に迷惑がかかってしまうのでは?」などと考えがちですね。
そして真面目で責任感の強いタイプは、任された無茶な仕事も根詰めてこなそうとします。
すると会社側は調子に乗り、さらに無理難題を吹っ掛けるのです。
これがまた真面目な人を苦しめることになります。
「責任感が強くて真面目だから、どんな仕事も黙って受け持ってくれるだろう」
「無茶苦茶な仕事でも文句を言わずなんでもやってくれるいい人材だ」
このように、いわば会社側からすると格好のターゲット・最も利用しやすい存在なのです。
劣悪な環境であれば「仕事を辞めたい」と考えるのは当然です。
真面目な人であればなおさらでしょう。
「甘えなのか?自分はおかしいのか?」と思うことはありません。
辛い、きつい、疲れた←これは甘え「結局どの会社でも同じ」
仕事を辞めたいと考える原因が、きつい・辛い・疲れたというものなら、これは甘えと言えます。
「こんなにしんどいのに甘えだなんてひどい」と思うでしょうか?
しかし厳しい話になりますが、仕事で辛い・きつい・疲れたと感じるのはいわば当然のことです。
遊びではなくお金をもらって働くわけですから、辛くもなくきつくもなく疲労感もまるでなしなどあり得ません。
もちろん尋常じゃないほどに過酷な条件を強いる、いわゆるブラック企業と呼ばれるような会社であれば別です。
ただ基本的には、どんなに良い会社であっても辛さ・きつさ・疲れは感じるもの。
いわばその苦労と引き換えにお給料をもらうわけです。
やはり給与を得て働く以上、どの会社でもある程度の大変さは付き物と言えるでしょう。
そこを理解しないまま、ただ不平不満を並べているだけでは、単なる甘えと言われても仕方ないかもしれません…。
「給料を上げたい、キャリアアップしたい」プラス思考が理由なら辞めるべき
仕事を辞めたいという言葉だけ聞くと、なんとなくマイナスイメージを抱いてしまうものです。
しかし、仕事を辞めたい人が全員後ろ向きな思考をしているとは限りません。
「さらに給料を上げたい」「もっとキャリアアップしたい」など、現状をより良くしたい!という向上心が元で仕事を辞めたい人もいるのです。
少ない手取りを増やしたいなら辞めるのが一番
フルタイムの正社員で働いているにもかかわらず、手取額が15万程度という場合は辞めた方が賢明でしょう。
「いずれ大幅にアップするだろう」という望みも、裏切られる可能性が高いです。
何しろ15万程度しかもらえない会社ですからね。
昇給したところで期待外れな額でしかないでしょう。
ネット上にも、手取り15万円程度の給料に憤慨し、会社を辞める・辞めようとしている人の声が多く見受けられます。
15万にも満たない正社員なので会社辞める
— くうや婆さんTHE WORST (@ouyakenya) September 19, 2017
今年で30歳正社員5年目なのに…手取り15万…辞めたけど
— mokkehime@クビ寸前 (@mokkehime) August 1, 2019
手取り23万の話題を結構見かけるんだけど、
俺、手取り15万、正社員
ちなみに、今月いっぱいで仕事辞める予定。有休は30日以上あるけど捨てていく予定— 白鋼 (@dancho00) August 1, 2019
少ない手取りでこき使われる…これではまるで奴隷です。
生活もカツカツで余裕がなくなりますし、貯金も難しくなるでしょう。
辞めたいと思うのは当然のこと、甘えでも何でもありません。
「このままではダメだ!もっと給料を上げたい」と思ったら、今の会社を辞めて新しい仕事を探すべきです。
さらなるキャリアアップを目指す人も辞めてOK
昔と違い、今は大企業に勤めていても安心できません。
どんなに大きな会社であっても、いつリストラされるか、はたまたいつ会社自体が倒産するかわからないのです。
しかしある程度のキャリアやスキルがあれば、新たな環境に身を置いてもすぐに順応できます。
キャリアアップ・スキルアップしておくことで、予期せぬリスクに見舞われても上手に乗り切れるというわけです。
そのため今の会社でキャリアアップできないと悩むのであれば、退職して別の会社へ移ることをおすすめします。
どうせ頑張るなら、自分自身が向上できる環境で頑張った方が効率的です。
とはいえ、「なんとなくキャリアアップしたいなあ」という漠然とした気持ちはNG。
転職活動をして面接にこぎ着けたとしても、曖昧な考えでは落とされる可能性が高いです。
身に着けたいスキルは何なのか?
そもそもなぜキャリア・スキルアップしたいのか?
今の会社でキャリアアップが難しいと感じた理由はなんなのか?
など、自分の考えをしっかりまとめておくことが大切です。
ブラック企業なら「甘え」という考えは捨てて転職しよう
今の勤め先が完全なるブラック企業の場合は、迷うことなく転職しましょう。
例えばこんな会社は要注意です。
・月80時間以上の残業なんて当たり前!度が過ぎる長時間労働
・1日で終わらせることなど到底不可能…無茶な仕事量を押し付け
・給料も低く残業代もなし
・パワハラやセクハラが日常茶飯事
・社員が入れ代わり立ち代わり、常に求人を出している
これらはブラック企業の特徴です。
人間耐えることも大切ですが、あまりにも質の悪い会社ならば我慢する必要はありません。
むしろ我慢なんてしたら身も心も壊します。
ブラック企業を辞めたいと思うのは甘えではなく、当たり前の感覚です。
これからも健康で元気に働きたいのであれば、甘えかもという考えは捨てて即転職しましょう。
どうしても今の会社が無理で精神的に辛いなら無理せず退職しよう
言わずもがな、自分の心や身体のことは自分が一番よくわかります。
「今の会社が辛すぎて眠れない」
「頭痛や吐き気など、体調にも異変をきたしている」
そんなSOSサインが出るほど辛いなら、無理せず退職しましょう。
周囲から甘えだと非難されたとしても、結局仕事をするのは周りの誰でもなく自分です。
自身でよく考えて、「どうしても今の会社・今の仕事は無理だ」という結論に達したら、会社を辞めてリセットする道を選びましょう。
転職エージェントに相談しながらであれば、希望の求人を見つけやすいのでおすすめですよ。
まとめ
一般的に、仕事を辞めたい=甘えと思われがちです。
しかし甘えや逃げではないパターンも多く存在します。
また自分で限界だと感じたら、迷わず行動を起こすことが大切です。
身体や心の調子を壊したら元も子もありません。
くれぐれも無理をせず、自分でよく考えて辞めるか辞めないかを選択してくださいね。