給料明細を見ると必ず引かれている社会保障。
その金額の多さに私自身、新卒の頃愕然とした記憶があります。
「社会保障さえなければ、もっと手取りが増えるのに。」と感じ、社会保障の無い会社が羨ましく感じる人も決して少なくないのではないでしょうか。
しかし結論から言えば、社会保障の無い会社は違法であり、非常に危険なのです。
今回は現在、社会保障無し会社で働いている人に対して、デメリット、そして今後の対処法について紹介していきたいと思います。
社会保障とは?
まずは社会保障について簡単に説明していきましょう。
一言で言えば、「生きていく上でのリスクに備えお金を積み立てる」ことになります。
その為、国は企業に例え有限会社や少人数の会社であったとしても、必ず加入させなければならない義務があるのです。
この時点で何か疑問に思うことはありませんか?
今回のテーマである「社会保障の無い会社で働いている人」は本来、存在する訳が無いのです。
ここではまず「社会保障の会社」=「国の義務を果たしていない違法の会社」ということはしっかり覚えておいておきましょう。
しかし実際、義務である社会保障が無い会社は2015年時点で80万近くの数在しているのです。(※データ元:厚生労働省 調査)
近年ではペナルティを加えた加入指導が進んでおり、多少は少なくなってきてはいますが、まだまだ社会保障逃れをしている会社は無数とあることになります。
ではなぜ、社会保障を逃れる会社が多いかという点について、社会保障無しのデメリットと共下記にて紹介していきます。
コスト面から見る!企業が社会保障の無い会社が存在する理由
一概に「社会保障」と言っても、健康保険や年金、雇用保険等、様々な保険が存在します。
その月に保険料を企業で社会保険に加入する場合、企業と労働者で決められた負担比率の中で支払っていくことになります。
簡単に下記にまとめてみましょう。
①企業と社員が折半・・・健康保険、厚生年金、介護保険の3種類
②企業全額負担・・・労災保険
②企業と社員で一部負担・・・雇用保険
これだけ企業が社員の生活保障をフォローする形となります。
もし企業がこの社会保障を逃れる理由は社員の保険にフォローしないことで、人件コストを最小限に抑えることが出来る為です。
社員目線で考えれば、額面通りの満額の給与が手取りとなる為、一見収入が多く感じますが、実際は「社会保障を全額個人負担」しなければならない為、社会保障完備の会社よりも支出が大幅に大きくなってしまいます。
私自身は社会保障の無い会社で働いた経験は無いですが、前職を退職した際、社会保障の企業負担が無くなった為、一時的に健康保険、厚生年金を従来の2倍の金額を払っていた経験があり、その際に企業の社会保障の重要性に重々気づかされました。
社会保障の無い企業の問題点
ここまで企業の社会保障が無いことがどれほど重大な問題か理解して頂けたかと思います。
上述で社会保障逃れをする企業の要因を紹介しましたが、ここでは社会保障が無いことによってどのようなデメリットがあるかについて見ていきます。
【社会保障の無い会社のデメリット】
①健康保険の支払額が増える。
先ほど説明した通りですが、本来企業と協力して支払っていくべき健康保険が満額自分で支払う必要がある為、純粋に2倍の金額が必要になります。
毎月の額は目を瞑れないこともありませんが、1年、5年、10年と長いスパンで見ていけば恐ろしい金額になります。(考えただけでゾッとするのでここでは計算しませんが。)
②将来貰える年金が減る
年金は「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」の2階層によって成り立っています。
厚生年金は上述でも説明した通り、企業が折半してフォローしてくれますが、社会保障の無い会社では厚生年金が加入されていない為、個人で加入し満額個人支払いを行うか、国民年金のみとなるかという二択になりますので、いかに社会保障の無い会社が酷いかということが分かります。
③様々な保険の効力を失う。
社会保障の無い会社は他にも下記のような保険が無くなります。
労災保険、傷病手当金・・・病気やけがによって勤務が出来なくなった場合の手当。
失業保険・・・退職をした際に転職先を見つけるまでに支給される手当。
出産手当金、一時金・・・女性が出産に伴い保障される手当
一見、当たり前にも感じる上記の手当も、社会保障が無ければ、受給条件が満たされない為、生活苦にも繋がりかねません。
社会保障の無い会社で働いている場合の対処法
ここまでで「社会保障」が非常に重大な問題であることに気づいて頂けたかと思いますが、今現在「社会保障の無い会社」で働いている人はどうすれば良いのでしょうか。
その答えは一択です。
一刻も早く転職してください。
どんなに給料が良い、社員が良い人、仕事が楽しかったとしても関係ありません。
あなたが働いているその1日1日が会社は不正に利益を得て、あなたが知らぬ間に損をしていることになります。
転職すればほぼ必ずといっていい程、社会保障の無い会社に勤めることは無いでしょう。
(世の中の9割以上は社会保障はあります。なんせ国の義務なのですから。)
少し押し付けがましい部分もあるかと思いますが、これからの将来を考えて本当に正しい判断をしたいのであれば、転職する以外道は無いのではないかと思っています。
幸いにも今の転職市場は非常に盛り上がっており、求人の質や量、求人情報サイトや紹介事業サービス等が一昔前と比較すれば圧倒的に恵まれています。
社会保障の無い環境を脱出し、且つキャリアアップに繋がるような転職を是非検討してもらえればと思います。
まとめ
今回は社会保障の無い会社について、問題点、デメリット、対処法について紹介してきました。
これまで現在の社会保障の無い環境に特に関心を持たなかった人や「社会保障無しは額面=手取りで羨ましいな。」と感じていた人も考え方が大きく変わったのではないでしょうか。
上述でも紹介した通り、近年では国としてもかなり取り締まりの強化を行っていっている部分でもあるものの、取り締まりを待つのではなく、やはり自分で動き出すことこそが非常に大事になります。
今回の記事が「社会保障無し」の環境からの脱出へのきっかけとなってもらえれば嬉しく思います。