家族や友人など、親しい人間と一緒に飲むお酒は実に美味しいものです。
アルコールが入るとリラックスするため、会話もいつも以上に弾みますよね。
しかし同じ飲み会でも、職場の飲み会となると話は変わってきます。
「プライベートの飲み会はいいけど、職場の飲み会は苦痛でたまらない…」
そう感じる人が多いでしょう。
また飲み会が嫌になる理由として、たびたび挙げられるのが「上司からの説教」です。
つまらない説教を延々聞かされると、せっかくのお酒も不味くなってしまいますよね。
では、飲み会での説教を回避するにはどうしたらいいのでしょうか?
また「パワハラじゃないの?」という素朴な疑問についても考えてみましょう。
まずは説教してくる上司、先輩のそばに座らない
飲み会での説教を回避する定番の方法、それは「近くの席に座らないこと」です。
いくら説教好きな上司・先輩でも、わざわざ遠くの席まで来て講釈垂れることはしません。
またアルコールの勢いに身を任せつつ説教できれば満足なので、「絶対にコイツじゃなければだめだ」という強いこだわりも特になし。
要は自分の説教をぶつけられる相手であれば誰でもいいのです。
「たまたま近くの席にコイツがいるからコイツに言ってやろう」という、軽い気持ちで説教することがほとんどでしょう。
そのため飲み会での説教を避けたいのであれば、まずは説教してくる上司・先輩のそばに座らないことが一番です。
そんなことはわかってるんだよ!って思う人もいるでしょう。すいません。もう少し読み進めて下さい。
飲み会の幹事を率先して行い、場を仕切って端の席(先輩の遠く)を確保する
先程も解説した通り、飲み会での説教から逃れるためには、上司・先輩の近くに座らないことがポイントです。
とはいえ、無理矢理近くに座らされてしまうこともあるでしょう。
そのため飲み会が決まったら、いっそ幹事役を率先して引き受けることもひとつです。
まず基本的に、会社の飲み会の席は「上座」「下座」に分けられます。
上座は上司・先輩、下座は後輩・新人そして幹事役が座る場所です。
つまり下座の端の席であれば、必然的に上司・先輩との距離が遠くなるわけですね。
そのため「本来上座に座る立場だけど、嫌な上司と近くになりたくない」という想いから、あえて後輩に上座を譲ろうとする先輩もいます。
「新人こそ上座に座って、上司の話をしっかり聞きなさい!」といった具合ですね。
これをやられてしまうと、自分の意思とは裏腹に上司の側へ行くハメになってしまいます。
しかし幹事役になれば、否応なしに下座の端の端(入口に最も近い席)に座ることになります。
参加者を迎え入れたり、料理・飲み物の注文をしたり…。
まとめ役である幹事はやることが多いため、入口近くの端の席が一番都合がいいのです。
飲み会の幹事を務めるなんて大変そうと思うかもしれません。
しかし上司・先輩から離れた席を確保できるのは魅力的ですし、しっかり仕切れれば周囲からの評価も上がるのでおすすめです。
説教上司がそばに座ってしまった!上手い説教の聞き方解説
「説教上司の近くにならないよう気を付けていたけど、あろうことか向こうから近付いてきてしまった…」
もしもそんな状況に陥った場合、どうすればいいのでしょうか?
そこでここでは、うるさい上司がそばに座った際に使える、上手な説教の聞き方をご紹介します。
しっかりとした姿勢を保つ
上司の説教を聞く際は、まずピシッとした姿勢を見せることが大切です。
背中を丸めてダラッとした姿勢だと、「コイツはちゃんと聞いてるのか?」と思われ、ますます説教がヒートアップしてしまいます。
もう聞きたくないなと思っても、決してその気持ちを態度に出してはいけません。
ヤル気なしな気持ちを悟られないよう、シャキッとした意欲的な姿勢を保ちましょう。
様々な相槌で乗り切る
説教を上手く聞くためには相槌が欠かせません。
とはいえ、「はい」「そうですね」といったありきたりな相槌だけで説教を乗り切るのは難しいです。
「なるほど~」「すごいですよね」「ごもっともです」「勉強になります」などなど…。
ありとあらゆるバリエーションの相槌を上手に使い分けましょう。
時々質問をしてみる
様々な相槌を用いることは非常に効果的です。
ただ終始一貫して相槌ばかりだと、相手が「真剣に聞いているのか?」と疑問を抱きます。
そうなると厄介なので、たまに質問も織り交ぜてみましょう。
質問することで、相手は「自分の話に興味を持ってくれてるんだな」と安心します。
別のことを考える
説教をずっと聞かされ続けるとウンザリしますよね。
気持ちがモヤモヤして、話を聞けば聞くほどどんどん憂鬱になるものです。
上司の説教に支配されると苦しみに拍車が掛かるので、嫌だなと感じたらすかさず別の事を考えるようにしましょう。
「明日の朝は何食べようかな」「そういえば新作の映画まだ観てないな」など、なんでも構いません。
あるいは上司の顔を観察して「あ…鼻毛が出てる(笑)」と内心密かに笑うのもいいでしょう。
真剣に耳を傾けると無駄に消耗してしまうので、説教話を聞かされている時は別のことを思い浮かべるのが吉です。
説教している人に反論はダメ。絶対。
説教中の上司に対して反論するのはダメです。
どんなに真っ当な正論であっても、説教好きな上司にとってはそんなこと関係ありません。
もちろん言い方に気を付けてやんわり伝えたとしてもNG。
「確かにマトモな意見だし、生意気さもない。しかし反論してくるその態度が気に入らない!」となってしまうのです。
また酔った勢いでめちゃくちゃに言い負かそうとする人もいますが、もちろんこれも絶対にダメです。
「まあお酒の席だから…」と許してくれる上司ならいいですが、説教好きでプライドの高い上司だとそうもいきません。
人間関係に亀裂が生じたり、仕事に悪影響が出たり…。
上司の機嫌を損ねるとロクなことがないので、説教中の反論は控えましょう。
飲み会で説教するにはハラスメントになるのか?
今の世の中、何でもかんでもパワハラ認定し過ぎでは?と思う人も多いでしょう。
確かに全てパワハラで片付けてしまうのはやりすぎな気もしますが、「これはどう考えてもパワハラだろう」と納得せざるを得ない事例もあります。
では、飲み会での説教はハラスメント(パワハラ)にあたるのでしょうか?
厚生労働省が公開する「パワーハラスメントの定義について」を見てみると、以下の3つがパワハラの概念・定義として挙げられています。
・優越的な関係に基づいている
・業務の適正な範囲を超えている
・身体的精神的な苦痛を与える・又は就業環境を害している
さらに、以下の6つもパワハラの行為類型とされています。
・身体的な攻撃
・精神的な攻撃
・人間関係からの切り離し
・過大な要求
・過小な要求
・個の侵害
こうした定義に則って考えると、飲み会での過剰な説教は十分パワハラに該当すると言えます。
人格否定・侮辱発言などが主な説教内容であればなおさらです。
まさに精神的な攻撃に当たるでしょう。
もちろん飲み会での説教がパワハラになるかどうかは、相手の感じ方にもよります。
中には「確かに面白くはなかったけど…パワハラってなると大袈裟かな?」と思う人もいるでしょう。
ただ上記のような定義・概念を見ると、「飲み会での説教=パワハラ」と考える人が出てもおかしくありません。
個人によって捉え方は違いますが、あまりにひどい場合はパワハラと考えて問題なさそうです。
もしパワハラと感じたら相談できる場所
厚生労働省 総合労働相談コーナー →公式HP
国が運営している相談窓口です。電話だけでなく直接面談での可能です。
困っている人は相談してみて下さい。
飲みにケーションは重要なビジネスツールである。上手く活用しよう!
上司の説教を聞かされるのは確かに苦痛です。
とはいえ、会社の飲み会を完全に否定してしまうのはもったいないと言えます。
まず会社の飲み会に参加すると、アルコールが入るため普段より気軽に仕事仲間と会話ができます。
仕事のことはもちろん、仕事に関係ない話題まで、様々なことをリラックスしながら話せるわけです。
職場内ではわからない意外な一面が見られたり、「案外気さくな人なんだな」と好感を持てたり…。
またこうした飲み会の場から、新しい仕事のアイデアが出ることだってあります。
気楽に話せるひと時・有意義な時間を共有することで、普段の仕事にも良い影響をもたらすのです。
飲みながらコミュニケーションを図る、いわゆる「飲みにケーション」は、仕事を円滑に進めるうえで非常に有効!
極端に毛嫌いせず、ぜひとも上手に活用したいですね。
まとめ
忘年会・新年会・歓迎会など、多くの会社では節目節目の飲み会がつきものです。
また普段のなんでもない時に飲み会が開催されることもあるでしょう。
確かに上司からの説教は不愉快ですが、こうした飲みにケーションによってビジネスが上手く進むことも事実。
上司からの説教はうまくスルーして、有意義な飲みにケーションを楽しみたいですね。
もちろん度が過ぎたお説教はパワハラに該当するので、どうしても耐えられない場合は周囲の信頼できる人に相談してみましょう。