「県外に転職したい」「地元ではなく都心部で仕事をしたい」と考える人も多いでしょう。
しかし県外へ転職したいからといって、そう簡単に転職活動に踏み切れるわけでもありませんよね。
「県外への転職は地元に比べて不利」という説を知ってしまうと、なおさら県外就職への希望が薄れていくものです。
そこで今回は、県外への転職を成功させるコツや、県外転職で生じるメリット・デメリットなどについてご紹介します。
県外転職を真剣に考える皆さん、必見です!
県外に転職するメリット・デメリット
県外に転職すべきかすまいか…。
県外就職を迷っている人にとっては、何か「決めて」となるものが欲しいですよね。
そこでここでは、県外に転職するメリット・デメリットについてまとめていきます。
県外就職のメリット・デメリットを踏まえたうえで、転職すべきかどうかをじっくり考え決断しましょう。
県外への転職で得られるメリット
まずは県外転職で得られるメリットについてまとめてみます。
仕事の幅が広がる
地方と都市部を比較すると、仕事の選択肢は都市部の方が圧倒的に多いです。
それもそのはず、東京や大阪などいわゆる「都会」とされる場所には多くの企業が集結していますからね。
厚生労働省の調査においてもその差は歴然です。
例えば令和元年時点での東京の有効求人倍率は2.12倍ですが、沖縄は1.18倍となっています。
地方でも探せば仕事はありますが、やはり都会の仕事量・選択肢には敵わないと言えそうです。
仕事の幅が広がり選択肢が増えること、これは県外へ転職する大きなメリットのひとつでしょう。
地方よりも給料アップ!?
基本的に、都会の賃金は地方よりも高く設定されています。
そのため必然的に給料もアップしやすいです!
以下は厚生労働省による平成30年の都道府県別賃金一覧です。
東京・神奈川・愛知・大阪、計4都道府県の賃金が高いようですが、中でも東京都は断トツの高賃金(380.4千円)を誇っています。
反対に一番賃金が低い地域は宮崎(235.1千円)です。
また秋田(240.1千円)や青森(241.2千円)も比較的賃金が低い地域と言えます。
年齢・性別・役職によっても変動はあるかもしれません。
しかし基本的な賃金設定は都会の方が高いと考えて間違いないでしょう。
「都会の方が給料が良さそうだから…」という理由で県外転職を望む人が多いのも頷けますね。
都心部ならではの刺激がある
東京や大阪といった都市部には、たくさんの人々が集まっています。
そのため情報量や人との出会いが半端ではありません。
「勉強になるな」「いい刺激になった!」と感じる機会が地方より断然多くなります。
さらにセミナーや勉強会といったビジネス関連のイベントも多数開催されるため、社会人としてさらにステップアップできるでしょう。
インターネットが発達した昨今、地方にいてもネットを通じて情報収集をしたり人と繋がることは可能です。
とはいえ、やはり生の情報や実体験に勝るものはありません。
もちろん都心部は娯楽施設も多いので、仕事のみならずプライベートの充実も図れます。
あらゆる意味で刺激的な都会の生活は、あなたの人生をより豊かにしてくれるでしょう。
心機一転!再スタートが可能
地元で働く人の中には、漠然とした不満を抱える人もいます。
「なんだかいまいちパッとしないなあ…」
「本当にこのままでいいんだろうか?」
そんなモヤモヤした気分も、県外へ転職し新たなスタートを切ることで一気に解消されるかもしれません!
また全ての人が自身の地元に愛着があるとは限りませんよね。
「正直地元から離れてやり直したい」と思う人もたくさんいるでしょう。
県外へ転職すれば、新しい自分で心機一転再スタートすることが可能です!
県外への転職で生じるデメリット
メリットが多い印象の県外転職ですが、実際はいくつかのデメリットも存在します。
転職活動時にお金がかかる
県外への転職だと、転職活動をする際にどうしてもお金がかかりやすくなります。
移動する際の交通費はもちろん、あまりに遠い場合は宿泊費も必要です。
1回の面接で合格できればいいですが、もし不採用となったらまたその分の転職費用を用意しなくてはなりません。
県外転職は、転職活動の時点ですでに地元とは違う大変さを強いられると言えます。
引っ越し費用が必要
県外で働く場合、会社の近くまで引っ越さなくてはならないため引っ越し費用がかかります。
引っ越し作業にかかる費用の他、新居の契約・家具家電の購入・住所変更の手続き・ご挨拶の手土産など、とにかくお金がかかるのです。
しかし近場での就職なら引っ越す必要もないため、こうした費用もかかりません。
新生活を始めるのはワクワクしますが、お金という現実的な問題が絡んでくるとちょっと考えてしまいますね。
生活費が高くなる
地方と都会では、生活費にも差が出やすいと言えます。
なぜなら都市部は、地方よりも家賃・駐車場などが高めだからです。
ほぼ変わらない広さの家なのに、地方より都市部の方がグッと家賃が高い…なんてことはよくあります。
また店舗にもよるので一概には言い切れませんが、スーパーなどで売られている商品も都市部だと高いことが多いです。
地元にいる時より生活費が高くなりやすいため、今までと同じ金銭感覚でいると大変かもしれません。
環境になじめずストレス増大
当然ながら、地方と都市部では環境が全く異なります。
電車・バス・お店の数、さらには行き交う人々の多さなど、自身を取り巻く生活環境がガラッと変わってしまうのです。
また地元と違い知人・友人がいないため、親しい人とのふれあいも減るでしょう。
そんな生活環境の変化により、ストレスを感じるケースも多々あります。
県外への転職が不利と言われる理由
一般的に「県外への転職は不利」と言われています。
なぜなら県外出身者より地元出身者の方が優先されやすいからです。
特に地域密着型の中小企業では、地元の人を優先的に採用する傾向が強いようですね。
やはり地域に根差した会社・業務内容だと、どうしても地元に詳しい人の方が有利になるのでしょう。
また地元出身者を積極的に採用する理由として、以下の点が挙げられます。
・同じ地元の人間の方が接しやすい
・地元出身者の方が長続きしそうなイメージがある
・なぜわざわざ県外までやってきて転職するのか疑問
確かに企業側からすると、地元出身者の方が何かとやりやすいのかもしれません。
とはいえ、県外就職を夢見る人にとってはあまりに残念ですよね…。
企業が納得する転職理由を考えれば有利になる!
「やっぱり県外で働きたい!」と思っても、県外への転職は不利だと聞くと諦めの気持ちを抱いてしまうでしょう。
しかし企業が納得する転職理由を用意すれば、不利と思われる県外転職も有利な方向へと転びます!
そこでここでは、県外転職の際に抑えておきたい転職理由・志望動機のポイントをまとめてみました。
企業を選んだ理由を明確に伝えよう
県外転職の面接では、「なぜわざわざ県外に来てまでこの会社を選んだのか?」という点を高確率で聞かれます。
その時にあやふやな志望動機を答えてしまうのはNGです。
生活環境の変化・引っ越し・金銭面など、県外転職では様々な負担がかかってきます。
そんな負担を背負ってまで県外の会社を志望したのはなぜなのか?自分にしっかり問いかけてみてください。
数ある企業の中からその会社を選んだのは何かしらの理由があるはずです。
「都市部で働きたいから」ではなく「○○(面接を受ける会社)で働きたいから」をアピールすれば、企業側に好印象を与えられます!
県外転職に関する口コミを見ても、やはり「その会社でなければならない理由を伝えることが大事」という意見が多いですね。
「県内では希望する○○の求人が無く、類似する職種ではスキルアップ図ることも出来ないため、県外での就業を希望しました」といった
その求人の会社でなければ希望する経験を積むことが出来ないといった内容にされてみてはいかがでしょうか?
引用元:Yahoo知恵袋
会社が志望理由に合致したから、つまり、やりたい仕事であったから、で押し切る。
もしくは、土地柄、旅行等で静岡を訪れたことがある、生活がしやすそう、とか、都内にも、関西にも出やすいと思った、とかもある。
いちばんには、仕事を理由にあげるべき。他の土地でも同じ仕事ができる、といわれたら、選考中、不採用であった、と言えばいい。
引用元:Yahoo知恵袋
何県にあることが重要じゃ無いでしょ。
どの会社に入るのかが重要であって、その会社がたまたま地元では無く別の県にあっただけ。
つまり、志望動機の軸になっている、なぜこの会社に入りたいと思ったのか?という問いに答えられれば、
きみの不安なんて同時に解決出来るわけ。
引用元:Yahoo知恵袋
地域ではなく、あくまで「企業を選んだ理由」を明確に伝えることが大切ですね。
安易な理由はNG
「都会への憧れ」「仕事量が多そうだから」など、本音丸出しな転職理由はオススメできません。
あくまで求職者主体の理由なので、企業側からすると「そんな理由で?」「安易だな」と思われてしまいます。
もちろん「飾らずストレートでいい」と評価する会社もあるかもしれませんが、大抵の場合あまり良い印象を抱かないでしょう。
企業を納得させる理由としてはあまりに弱すぎます…。
「要するに、都会であればどこの企業でもいいんだな?」
と不快にさせる可能性大なので、県外転職を有利に進めたいなら安易な理由は避けましょう。
結婚を転職理由にするのはオススメできない
「結婚を機に県外へ転職をしたい」と考える人もいるでしょう。
しかし結婚も、都会への憧れなどと同じく求職者の都合にすぎない理由です。
不利になるか有利になるかでいえば、ほぼ間違いなく不利になるでしょう。
口コミでも同様の意見が多く見られます。
>率直に彼女と結婚するためですとも言いづらいです
これは単にプライベートの都合です。
志望理由でもなんでもないです。
「何故、その職業(会社)なのか」を答えるのです。
いくら彼女との同棲が目的で引っ越すにしても
自分の何かしらの意思があるからその会社を受けるんでしょ?
引用元:Yahoo知恵袋
「彼女と結婚したくて」という転職理由は、絶対にやめるべきです。
結婚したくて」というような理由ですと、「それだったらほかの企業でもいいだろ!」と、逆に不快感を表すでしょう。
転職理由は、やはり納得させられる理由で無ければなりません。
「もっと責任ある仕事がしたかったから」「新たな分野でチャレンジしてみたいと思ったから」というポジティブな理由でありましたら、よいわけです。
引用元:Yahoo知恵袋
言わずもがな、結婚のみならず遠距離恋愛などを理由にするのもNGです!
また女性の場合、結婚を県外転職の理由にするとさらに不利になります。
結婚予定、といえば「産休、育休目当てか。早期に戦線離脱だな」となりやすいのは仕方ないですね。。
引用元:Yahoo知恵袋
どうしても「出産・育児により会社を休みがちになるのでは?」という不安がつきまとうのでしょう。
女性からすると少々残念かもしれませんが、企業目線で考えると仕方ないと言えます。
それでも県外転職を望む場合は、
「家事育児は夫婦で分担しようと話しています」
「近所に両親が住んでいるので仕事に支障が出ないようサポートしてもらえます」
など、会社側を安心させられる答えを伝えましょう。
県外転職でおさえたいポイント・注意点
県外転職を有利に進めるためには、企業が納得する志望動機・県外へ転職できる理由をしっかり考えることが大切です。
では、他にも県外転職を成功させるポイント・注意点はあるのでしょうか?
転職にかかる諸々の費用を計算しよう
県外への転職では、以下の費用が必須となります。
【転職活動時】
・交通費
・宿泊費
【転職決定後】
・引っ越し費用
・生活費
しかし具体的にかかる金額は人それぞれ異なるものです。
そのため自分の場合はどれくらいかかるのかを、事前にしっかり計算しておきましょう。
「このくらいあれば大丈夫だろう」と適当に考えてしまうと、いざ足りなくなった時に泣きを見ます。
いくらヤル気があっても、お金がないと県外転職は難しいです。
もし足りない場合は、節約や貯金をしてなんとか費用を工面しましょう。
引っ越し先を決めるのは転職が決定してから
引っ越し先を事前に決めるのはオススメできません。
なぜなら転職活動の時点では、まだどこのエリアになるかハッキリわからないからです。
例えば「都内勤務が希望だから」と都内に引っ越すとします。
しかし実際に決まった会社が神奈川だとしたら、通勤時間が非常に長くなってしまいますよね。
また都内は都内でも、エリアや路線が全く異なると非常に通いにくいでしょう。
引っ越しは時間もお金も体力も消耗するため、こうした失敗はなんとしても防ぎたいところ。
先走ってしまうとロクなことがないので、住む場所は転職が決まってから考えましょう。
県外転職で不安を感じたら
事前の計画・準備をしっかり行えば、県外転職は決して不利になりません。
とはいえ、県外への就職となると戸惑ってしまう人もいるでしょう。
県外転職の方法やポイントを頭で理解していても、いざ取り掛かるとなるとどうすればいいのか?わからなくなりますよね。
もし県外転職で不安を感じたら、転職エージェントを利用してみましょう。
履歴書や職務経歴書などを提出すれば、プロのアドバイザーがあなたに合った転職先を紹介してくれます。
また給料や待遇などに関する疑問もあなたの代わりに聞いてくれるので、楽な気持ちで転職活動に挑むことができますよ。
もちろん仕事の紹介・仲介役だけではありません。
転職に関する相談にも親身になってのってくれます。
それこそ県外転職したい旨を伝えれば、プロ視点による成功のコツを伝授してくれるでしょう。
県外転職ならではの不安・ストレスも、転職エージェントを使うとグッと和らぐのでオススメです。
まとめ
就職の際、地元の人・県外の人どちらが有利かといったら前者になるでしょう。
しかし「じゃあ県外で働くのは無理なんだ」と決めつけるのはNGです。
志望動機をしっかり考え、会社への熱い想いを伝えれば、県外の人間であっても十分有利な立場に立てます。
準備さえ怠らなければ県外への転職は不利にならないので、ぜひ諦めず頑張ってみてくださいね。