社会人として働いていれば、誰しも辛いことのひとつやふたつはあるものでしょう。
とはいえあまりに劣悪な労働環境の場合、話は別です。
いわゆるブラック企業で働いていると、通常では考えられないほどの苦痛を強いられます。
そこから抜け出すためには、当然「辞める」という選択が一番です。
しかし仕事を辞めさせてくれない会社だと、辞めるに辞められません。
辞めさせてくれない状況が続くと、「バックレ」という最終手段が頭をよぎってしまうでしょう。
「いやいや、バックレなんてマズいのでは?」と思いますよね。
しかし仕事を辞めさせてくれないなら、バックレするのもアリなんです。
会社をバックレても給料、退職金は支払われる
「勝手に会社を辞めるのだから、きっと給料や退職金はもらえないんだろうな…」
そう思う人もいるでしょうが、実は給料も退職金もちゃんと支払われるのです。
従業員に給料を支払うのは会社の義務
例えば1ヵ月でバックれた場合、1ヶ月分の給料がしっかり支払われます。
バックレだろうとなんだろうと、会社は働いた分を支払う義務があるのです。
「バックレだから給料はゼロ」ということはあり得ないのでご安心を!
ただ無断欠勤をすると、その分の給料は支払われません。
また就業規則で「無断退職は減給」と定められている場合、通常より少ない支給額になるので注意しましょう。
退職金は減額or無し?
バックレた際の退職金は、基本的に減額されます。
中には満額支払ってくれる会社もありますが、大抵は減額での支払いですね。
そもそも仕事をバックレると、会社から懲戒解雇処分を受ける可能性が高いです。
懲戒解雇になると、退職金は減額or無しとなります。
すなわち会社の規定によっては、全くもらえないケースもあるわけです。
それを考えると、たとえ減額でもゼロ円よりは御の字と言えそうですね。
損害賠償を請求される可能性は低い
バックレによって会社から損害賠償を請求されることはほとんどありません。
なぜなら仮に裁判を起こしたとしても、勝てる見込みはほぼゼロだからです。
例えば会社の物が盗まれた・壊されたなど、従業員が明らかな悪事を働いた場合は勝てる可能性大でしょう。
しかし、バックレと損害の関係性を証明するのは非常に難しいです。
「この損害はバックレた従業員により生じたものだ」という、確固たる証明がないとほぼ勝てません。
加えて、裁判を起こすとなったら莫大な費用・時間がかかります。
勝率が高いのであればまだしも、認められる可能性が低いのにわざわざ裁判を起こすのはバカバカしいもの。
従業員ひとりのためにそこまでやっていられないのが現実です。
ブラック企業ならバックレても問題なし
社員のことを全く考えていないブラック企業に勤めていると、バックレたくもなるものです。
またブラック企業の多くは、辞めたいと申し出ても辞めさせてくれません。
脅しなどの卑劣な手を使ってでも、授業員を繋ぎ止めようとするのです。
これがまた辛い気持ちに拍車をかけると言えますね。
確かに、無断退職しないで済むならそれに越したことはないでしょう。
正しい手順できちんと辞めるのが一番です。
しかしブラック企業なんて、そもそもマトモな会社ではないですからね。
過剰なサービス残業・パワハラ・イジメetc…
さらには「辞めたい」という意思すら全く聞き入れようとしない。
そんな異常な会社の言いなりになる必要などありません。
なにしろ相手はブラック企業です。
一度くらいならバックレても罰は当たらない…と考え、一刻も早く逃げ出しましょう。
恫喝、脅しなどには証拠を残しておくべき
仕事を辞めさせてくれないブラック会社は、損害賠償・不当解雇・懲戒解雇など、あらゆる物騒なワードをチラつかせて社員を脅します。
例えば再就職の際、履歴書に「不当解雇」「懲戒解雇」と書かれていると、高い確率で不利になりますからね…。
「辞めてもいいけど大変なことになるぞ?」
「ひどい目に遭いたくなかったら辞めるな」
恐らくそんな気持ちで脅しにかかっているのでしょう。
もし恫喝・脅しなどを受けた場合は、できるだけ証拠を集めてください。
主な方法としては、やはりICレコーダーでの録音ですね。
またスマホに付いている録音機能も使えるでしょう。
どうしても録音ができない場合は、相手の恫喝文句や脅し文句・日付・場所など、詳しい内容をメモしてください。メモも証拠になります。
メールで脅されたなら、そのメールを保存しておくこともお忘れなく。
そして証拠を集めたら、労働基準監督署に相談してみてください。
証拠があると有利になるので、ひるむことなく冷静に対処しましょう。
スムーズに会社に行かなくても辞められるのは退職代行サービス
「バックレるのはよくないけど、やっぱり直接は言いにくい…」
「辞めさせてくれない会社相手にこれ以上訴え続けるのは疲れる…」
そんな人は、退職代行サービスを利用してみてはいかがでしょうか?
退職代行サービスを利用すれば、会社に行かずして仕事を辞めることができます。
まさに読んで字のごとく退職を代行してくれる、画期的なサービスなのです。
そのため多くの悩める退職希望者の間で、近年大きな支持を集めています。
テレビなどのメディアで取り上げられることも多いようですね。
もちろん会社から引き止めの連絡が来ることもありません。
最初から最後まで、全てのやりとりを代行してくれるので安心です!
会社をバックレても転職は不利にならない
「前の会社で懲戒解雇処分を受けた」という事実は、転職においてとても不利です。
そのためバックレによって懲戒解雇になると、再就職がなかなか難しくなるかもしれません。
だからといって嘘をついて隠すと、経歴詐称になりこれまた問題です。
…しかし、これはあくまで一般論。
実際はスムーズに転職できたバックレ退職者もたくさんいます。
まず懲戒解雇になると、離職票に「重責解雇」、退職証明に「重責解雇」と記されます。
すなわち懲戒解雇の事実を知るキッカケとなるのは、上記2点の書類なのです。
そしてどちらの書類も、転職先での取得は不可。
わざわざ調査や問い合わせをする会社はほとんどないので、面接時に直接聞かれでもしない限り、バックレ退職が露呈することはありません。
また賞罰欄を設けていない履歴書を選べば、履歴書に書く必要もなしです。
現実的に考えると、実はバックレても転職ではさほど不利にならないわけですね。
離職票、源泉徴収票などの手続きはハローワークで行えばOK
退職してからすぐに仕事先が見つかるとは限りませんよね。
そんな時に役立つのが失業給付金です。
もちろん、ただ退職するだけで自動的にもらえるわけではありません。
が、離職票をもらいハローワークで手続きするだけでOKなので、とても簡単です。
円満退社じゃない場合、会社から離職票をもらえないこともあるでしょう。
そんな時は管轄のハローワークに相談してみてください。
また源泉徴収票も、もし会社が渡してくれない場合は税務署に伝えてみましょう。
基本的に、離職票や源泉徴収票の手続きはそれほど難しくありません。
しかしもし困った場合は、遠慮なくハローワークや税務署などに相談してくださいね。
まとめ
いい大人が仕事を無断で辞めることは決してよろしくありません。
しかし人間切羽詰まってくると、最終手段に頼らざるを得なくなるもの。
仕事を辞められない・辞めさせてくれない状況が続くと、バックレもやむなしと言えそうです。
とはいえ、今は退職代行サービスという便利なものがありますからね。
どうしても…という時は、バックレではなくこうしたサービスを利用してみるのもオススメです。